スクールアタック・シンドローム 舞城王太郎

スクールアタック・シンドローム (新潮文庫)

崇史は、俺が十五ん時の子供だ。今は別々に暮らしている。奴がノートに殺害計画を記していると聞いた俺は、崇史に会いに中学校を訪れた。恐るべき学校襲撃事件から始まった暴力の伝染―。ついにその波は、ここまでおし寄せてきたのだ（表題作）。混沌が支配する世界に捧げられた、書下ろし問題作「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」を併録したダーク＆ポップな作品集。

『みんな元気』から「スクールアタック・シンドローム」と「我が家のトトロ」収録。そして「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」が本書書き下ろし。
いつも通り…というか、相変わらずのバイオレンス＆シビア＆ハートフル。舞城さんの本はおもしろいんだけど、感想がいつもほぼ同じになってしまうなあ。
でもスゲーですよ。「ソマリア〜」なんて救いが無いのにさわやか読後感なのはどうしたものか。「スクール」と「トトロ」も殺すリスト作ったりしてる話のくせに愛だし。
舞城理論は共感する部分が多い。前作の『みんな元気（文庫）』より好きだな。

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