夏のレプリカ 森博嗣

夏のレプリカ (講談社文庫)

夏のレプリカ (講談社文庫)


T大学大学院生の簑沢杜萌は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑の死と使途』と同時期に起った事件を描く。

S&M第7弾。前回の「幻惑の死と使途」で語られなかった偶数章です。この事件をわざわざ同時に起こす必要は無かったように思いますが、まあひとつの実験だったのかもしれません。正しい章の順で読むとなにか分かったりするのかも……そうは思いませんけど。
で、私の予想…見えてるのに見えてない、姑獲鳥の夏のトリックではと思ったんですけどね、外れました。
S&Mはキャラ小説化してきてるとは、S&Mを読み始める前から聞いていたんですけど、こういう事件が起きてくるとソレっぽくなってきたかな、というかんじですね。別にキャラ小説が嫌なわけじゃないですよ、なにせ戯言ファンですので。

「いいのよ、殺しても」