紫色のクオリア うえお久光

紫色のクオリア (電撃文庫)

自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。クラスでは天然系（？）少女としてマスコット的扱いを受けるゆかりだが、しかし彼女の周囲では、確かに奇妙な出来事が起こっている…ような？イラストは『JINKI』シリーズの綱島志朗が担当。「電撃文庫MAGAZINE 増刊」で好評を博したコラボレーション小説が、書き下ろしを加え待望の文庫化！巻末には描き下ろし四コマのほか、設定資料も収録。

若干ネタバレしますよ。
評判が良かったので買ってみた。ちなみにうえお久光初読です。
３章に分かれています。
１章は「人間がロボットに見える少女・ゆかりのこと」をその友人・マナブが語る話。
２章でいきなりぶっ飛んでいます。飛びすぎてどこまでいくんだ！過去に未来に可能性世界やら宇宙やらすっ飛んで「人間がロボットに見える」なんてどこ行ったのか、という飛翔っぷり。読んでるこっちは「ちょ、ちょ、ちょっと待って！待て！マナブ！」といったかんじで必死にしがみついていないとついていけない。いやもう振り落とされてるかも。それでもマナブの暴走は止まらない。すげーよガクちゃん。やろうとしてることはたった一点だけなんだけど。人の道を踏み外す、どころか存在やめてるよ！
３章は後日談みたいなかんじで。うまくいくといいね。
後書きで少し不思議な日常系ストーリーとか言ってますが、少しどころかガッツリＳＦです。ライトじゃねえよこれ全然ライトノベルじゃねえよ。ハードカバーの本で出してもいいくらいだよ。女の子しか出てこなくて百合なところがイマドキのラノベっぽいといえばそうなんだけど、なんかそんなのどうでもいいよね。
シュレディンガーの猫の説明が分かりやすかった。勉強になりますっ。
量子力学、フェルマーの原理、平行世界、可能性世界、クオリア、観測、シュレディンガーの猫、なんかそんな単語が好きな人は是非。
ドリルはロマン。

　
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