秋期限定栗きんとん事件(下) 米澤穂信

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)


わたし、知りたかったの
恋とはどんなものかしらって




ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。

体温上昇 栗きんとん事件解決篇。
(・∀・)ニヤニヤ
(・∀・)ニヤニヤ
マロングラッセでは駄目なのだ。
以下ネタバレ。
炎の中で笑いながらハンマー振るう小佐内さんのなんと可愛らしいことか。
そんなことしたって、そんなことされてもそれでも、大半の読者は信じていたのでは(夏の小鳩くんのように)。小佐内さんは犯人じゃない。
火は小佐内さんの手段じゃない。
小鳩くんのように、論理的に容疑者から排除はできなかったけど。
それでも小佐内さんがわざと犯人っぽく振舞っていたのは確実で。
何故か。
それはもちろん、復讐のため。
今作も相変わらず怖いね、小佐内さん。最高だよ。
瓜野くんが…なんでここまでこてんぱんにされなきゃいけないのか…。小佐内さんに惚れたのが運のツキか。いくら可愛くたって手を出したら噛まれるのだ。
五日市くんがジェバンニのようだ。
かくて他愛もない糠に釘な生活は終わり、
マロングラッセになれなかった栗きんとんな二人は、
元鞘に納まったのでした。めでたしめでたし。
次は冬。どんなお菓子が出るのかな。(また当分先かな…)


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