さみしさの周波数 乙一

さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)

さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫)


「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

  • 未来予報 あした、晴れればいい。

不思議なことがあるかのように見せかけて何も起こらない話。こういうこと(話の内容ね)はよくありますよね。

途中経過はどうでも。でもオチがいいですね。オチの握手の時に取った時計をはめて…ぐらいのことはしないと気付かないとは思うけど。
映画になっているようです。DVDが出てます。

  • フィルムの中の少女

こういう文体で書かれたらなにかトリックがあると勘繰ってしまうものです。とりあえず「私」が男か女かと考えたんですが、その点は最後まで明かされなくて肩透かしでした。(見逃したかもしれないけど)というか「私」は何者だったんでしょうか。謎です。

  • 失はれた物語

設定はおもしろい。でもシビアだなあ。