姑獲鳥の夏 京極夏彦

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)


この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。

ついに私も京極デビューです。今更!?
妖怪が好きだから手を出したわけではありません。(妖怪大好きだけどね。うぶめも、この後のシリーズのタイトルも難なく読めちゃうくらいには)むしろ逆。妖怪が起こしたとしか思えないような事件を現実的に論理的に暴く、と聞いたので興味が湧いたんですよ。あと、文庫が目に止まってね…。これぐらいの…厚さなら…イケる!!みたいな。
読んでみた感想…厚さがネタの京極夏彦とはいえ、やっぱ長いよ!もうちょっとコンパクトにしてスピーディーにすりゃ…もうちょっと…もうちょっと…。
ちょっと飛ばしつつ読んでたせいか密室の部屋の構図がよく分からなかったよ。第二の密室あたりとか。映画を見てみると分かるかな。評判よくないけど。
終盤で、関口、京極堂、榎木津がそれぞれ活躍しているのがよかったです。そうそう木場刑事も忘れちゃいけない…こうして見ると男ばかりだな。しかも三十路前後の。
オバケが幽霊が呪いがとか言ってて、本当に論理的に解決するのか?と思っていたけど、それなりに論理的な解決がされました。
ていうかコレを論理的だって思うのは京極堂の口八丁のおかげだと思うけどね。
関口くんは…やっぱりちょっとおかしい人だと思うよ。京極堂、榎木津が変人なら、関口くんはキチガイの類だと思う。見えてないこたないだろうよ。まさかこの後のシリーズも関口くんが語り部じゃないだろうな。語り部が信用できないというのは某戯言遣いのようですな。
後輩が姑獲鳥の夏だけでやめとけと言ったのでやめとくことにします。
そして「有限と微小のパン」を読めと言ったので…ええっと、すべFしか読んだことないのに道は遠いな…。とりあえず「冷たい密室と博士たち」を買ってきました。